
最近は「0円SIM」という単語をよく聞くようになりました。言葉通り格安SIMが0円~使えるということです。
SIMサービスも価格競争になっている感がありますが、0円が出てきてしまうとは通信料を安く済ませたいユーザーには嬉しいですね。
以前はSo-netから提供されていた「0 SIM」が人気でしたが、現在も0円で運用できるサービスはいくつかあります。
今回は気になる3つの0円SIMサービスをご紹介しますね。
- 楽天モバイル
- povo 2.0
- donedone
また、0円とまではいきませんが、データ通信が格安のサービスとして、
- HISモバイル
- b-mobile「190 Pad SIM」
- nuroモバイル
の3つをご紹介します。
ではでは、早速ですが見ていきましょう。
※表記している価格は税込みです。
目次
SIMカードとは
はじめに、SIMカード自体がよくわからない方のために簡単な説明をします。
もう知っているから大丈夫という方は読み飛ばしてください。
まず、SIMカードは皆さんが使っているスマートフォンに挿入されている小さな通信用のカードのことです。
上のように大きさは3種類あり、端末によって挿せる大きさが決まっています。
「標準SIM」「microSIM」「nanoSIM」の全サイズに対応した「マルチSIM」もあります。マルチSIMはそれぞれのSIMのサイズに切り込みが入っているので、自分で切り離して使います。
SIMカードは、ドコモやau、ソフトバンクなど大手携帯キャリアでスマホ契約するとすでに差し込まれた状態で渡されますので、あまり見る機会はないかもしれませんね。
0円で使えるSIMサービスおすすめ3つ
本題に入りますが、0円運用できる格安SIMを3つご紹介します。
1GB以下は0円「Rakuten UN-LIMIT VII」<2022年10月末まで>
出典:楽天モバイル公式サイト
2022年7月から、楽天モバイルでは「Rakuten UN-LIMIT VII(ラクテンアンリミットセブン)」が提供開始になっています。
2022年6月末まで提供していた「Rakuten UN-LIMIT VI(ラクテンアンリミットシックス)」では、月間のデータ通信量の合計が1GB以下の場合は月額料金が無料でしたが、残念ながらこのプランは廃止になりました。
ただし、2022年10月末までに申し込んだ場合、2022年7~10月までは月額割引やポイント還元により「1GB以下の月は実質0円」で利用可能です。2022年11月以降は1GB以下でも1,078円になってしまいますので、申し込みを検討している方は2022年10月末までに契約するのがおすすめです。
Rakuten UN-LIMIT VIIの料金体系は次の通りです。
Rakuten UN-LIMIT VII | |||
---|---|---|---|
2022年10月末まで | 2022年11月以降 | ||
月額料金 | ~1GB | 実質0円 | 1,078円 |
~3GB | 1,078円 | ||
~20GB | 2,178円 | ||
20GB~ | 3,278円 | ||
事務手数料 | 0円 | ||
データ通信 | 楽天エリア:無制限 auエリア:5GBまで |
さらに、楽天モバイルの専用アプリ「Rakuten Link」を経由して発信すれば、通話料は無料になります。2台目として持つ場合も、通話専用にすれば毎月の通話料を0円にできちゃいますね^^
とにかく運用コストを下げたいという人におすすめのサービスです。
「Rakuten UN-LIMIT VII」の注意点
- エリアが狭い。
- 2022年10月末までの申し込みで0円運用できるのは1回線目のみ
- 楽天回線に対応したスマホが必要。
- SIMのサイズはnanoSIM(eSIMにも対応)。
- 1回線目において180日間データ通信がないと強制解約になる。
楽天回線の人口カバー率は、2022年2月4日時点で96%です。ドコモが99%を超えていることを考えると、エリアは狭いです。
楽天回線が使えないエリアではパートナー回線(au回線)で通信できる仕組みになっていて、月5GBまで利用できます(一部エリアではau回線のローミングを終了)。5GBを超過したら、最大速度1Mbpsで使い放題になります。
楽天モバイルはSNS上でも繋がりにくいという声が多いです。主回線として使うにはエリアに不安が残りますが、2回線目として利用するなら、上手に使えばとてもお得です。
契約事務手数料は無料で契約期間・解約金もないので、試してみる価値はあると思います。
基本料金0円の「povo 2.0」
出典:povo公式サイト
厳密に言うと格安SIM(MVNO)ではありませんが、auの新ブランドのpovo(ポヴォ)から2021年9月29日に「povo 2.0」がスタートしています。
「povo 2.0」は基本料金が0円で、データ通信などをトッピングとして追加する仕様になっています。つまり、トッピングをしなければ0円で運用可能というわけです。
料金は次のようになっています。
料金 | 有効期限 | ||
---|---|---|---|
データのトッピング | 1GB | 390円 | 7日 |
3GB | 990円 | 30日 | |
20GB | 2,700円 | 30日 | |
60GB | 6,490円 | 90 日 | |
150GB | 12,980円 | 180日 | |
使い放題 | 330円 | 24時間 | |
事務手数料 | 0円 | ||
回線 | au |
毎月のデータ通信量が一定でない方も、都度必要なだけトッピングを購入できます。
他の格安SIMではau回線を間借りしていますが、povoはauのネットワークそのものを使っています。なので、auと同じ品質で通信できるのが強みとなっています。
メイン回線としても使えますし、povoをデータ通信専用、楽天モバイルを通話専用みたいな使い方もできますね♪
- SIMのサイズはnanoSIM(eSIMにも対応)。
- 180日間以上有料トッピングの購入がない場合、利用停止、契約解除となることがある。
⇒povoの評判って悪いの?料金や口コミ、メリット・デメリットのまとめ
データ通信が0円の「donedone」
出典:donedone公式サイト
BIGLOBEが提供している「donedone(ドネドネ)」は、50GBまで月額2,728円で使える格安SIMです。
50GB使える格安SIMとして最安クラスですが、今回取り上げるのは「エントリープラン」で、データ通信が0円で使い放題です。
エントリープラン | 通常プラン | |
---|---|---|
月額料金 | 0円 (データ通信専用) | 2,728円 (音声+SMS+データ) |
通信量 | 無制限 | 50GB |
契約事務手数料 | 3,300円 | |
最大通信速度 | 128kbps | 50GB超過時は1Mbps |
回線 | au |
また、最初の14日間はクーポンによって、3GBまでなら最大通信速度3Mbpsまたは1Mbps(速度はプランによって異なる)で利用できます。
データ通信専用なので音声通話はできませんが、複数のスマホを使い分けすれば問題なさそうですね。
注意したいのは、donedoneのエントリ―プランの最大通信速度は128kbpsということです。動画の視聴などは難しいですが、LINE・メール専用端末するなど速度を必要としない用途に使う人にはピッタリだと思います。
- 最大通信速度は128kbps。
- SIMのサイズはマルチサイズSIM(eSIMは今後対応予定)。
自分が使っているデータ通信量を確認してみた
実際に月々どのくらいデータ通信を使っているのか、確認してみました。
ここ2ヶ月間は1~2GB使っていました。月によっては「Rakuten UN-LIMIT VII」の0円の許容範囲1GBを超えていることがわかります。
家ではWi-fi環境のため、もっと使っていないようなイメージでしたが、知らずに使っているもんですね。ちなみに使い方としては、LINE等のSNS、ネットでの調べものやGoogle Map、動画の視聴程度です。
今はテレワークなのでこのくらいで済んでいますが、長期的に見ると0円運用は無理がありますね(汗)。donedoneでは動画を見るのは難しいですし。予備用として持っておくというのはありかもしれません。
もし、どうしても0円で運用したいのであれば、極力Wi-fiを使いスマホ側でデータ量制限を設定してデータ使用量をコントロールするしかなさそうです。個人的には、色々と便利に使うためのスマホの利用が、ストレスになってしまいそうなのでやりたいとは思いませんが。
サービス提供側としては利益を出さないといけないわけですから、「Rakuten UN-LIMIT VII」はデータ通信量のボーダーライン1GBのうっかり越えを狙っているのかもしれません…
0円に近い料金で運用できる格安SIM
0円で運用できる格安SIMを3つご紹介しましたが、ここでは0円ではないけど格安で運用できるSIMも3つご紹介しますね。
月額198円~使えるHISモバイル「ビタッ!プラン」
出典:HISモバイル公式サイト
HISモバイルは、旅行会社のHISと日本通信が共同で立ち上げた格安SIMです。
HISモバイルにはいくつかプランがありますが、0円SIMユーザーにおすすめなのはデータ通信専用の「ビタッ!プラン」です。料金は従量制で使った分だけ支払えばいいので、使う月と使わない月があっても安心です。
データ通信のみ | |
---|---|
~100MB | 198円 |
~2GB | 770円 |
~5GB | 1,320円 |
~10GB | 2,310円 |
事務手数料 | 3,300円 |
回線 | ドコモ、ソフトバンク |
月間のデータ通信量が100MB未満の場合は、月額198円で利用できます。100MB以上使うことになった場合も、ギガの追加などをしなくてもいいのが楽ですね。
ドコモ回線なら154円でSMS(ショートメッセージサービス)をつけることもできます。
HISモバイルには音声通話付きプランもあります。「自由自在290プラン」では、月間のデータ通信量が100MB未満なら290円で使えますよ。
サブ回線を極力低コストで運用したい人におすすめです。
- ドコモ回線はマルチカットSIMのため、全てのSIMカードのサイズに対応。
- ソフトバンク回線はnanoSIM(iPhone・iPad専用)とmicroSIM(iPad専用)もある。
- eSIMには非対応。
- iPhoneの購入は中古品のみ。
月額209円~使える b-mobile「190 Pad SIM」
出典:b-mobile公式サイト
b-mobileは、格安SIM業界では先駆的な存在である日本通信が提供しているサービスです。
「190 Pad SIM」はb-mobileの中でもサブ回線向けのプランで、データ通信専用です。ドコモ回線ならSMSもつけることができます。
従量制のプランで使った分だけ支払えばいいので、使わない月は月額209円で運用可能ですよ。
データ通信のみ | データ通信+SMS | |
---|---|---|
~100MB | 209円 | 352円 |
~1GB | 528円 | 671円 |
~3GB | 935円 | 1,078円 |
~6GB | 1,595円 | 1,738円 |
~10GB | 2,409円 | 2,552円 |
~15GB | 3,608円 | 3,751円 |
契約事務手数料 | 3,300円 | |
回線 | ドコモ、ソフトバンク | ドコモ |
毎月のデータ通信量にムラがある人は無駄なく使えますね。
SIMと端末のセット販売はしていないため、余っているスマホやタブレットをサブ回線にして、災害時や主回線の通信障害時に使う、というのがおすすめです。
- ドコモ回線は標準SIM、microSIM、nanoSIMから選べる。
- ソフトバンク回線はmicroSIM(iPad)、nanoSIM(iPhone、iPad)から選べる。
- ソフトバンク回線はiPhone、iPadそれぞれ専用のSIMになっている。
- ソフトバンク回線のSIMはSIMロックフリーのAndroidでも利用可。
- 端末の購入はできない。
月額330円~使える「NUROモバイル」
出典:NUROモバイル公式サイト
「NUROモバイル」は、So-netのNUROブランドとしての格安SIMサービスです。以前提供していた「0SIM」などSo-netの格安SIMブランドを新しくしたような感じですね。
新プランのバリュープラスは3GBで627円の破格の料金設定となっています。音声通話つきなら最安クラスでしょう。
しかし、お試しプランの0.2GB(330円)も0円SIMユーザーには魅力的。
データ通信のみ | データ通信+SMS (ドコモ・au) | データ通信+SMS+音声通話 | |
---|---|---|---|
3GB | 627円 | 792円 | 792円 |
5GB | 825円 | 990円 | 990円 |
10GB | 1,320円 | 1,485円 | 1,485円 |
お試しプラン0.2GB | 330円 | 495円 | – |
データ使い放題 | 3,828円 | – | – |
契約事務手数料 | 3,300円 →キャンペーンで無料(音声付きの3GB、5GB、10GBのみ) | ||
回線 | ドコモ、au、ソフトバンク |
NUROモバイルは利用開始月の月額料金も0円です。
格安SIMでは珍しくソフトバンクの回線にも対応しているので、ソフトバンクのスマホを利用中で乗り換えを検討している人にもおすすめです。ドコモ回線ならオートプレフィックスにも対応しています(専用アプリを経由しなくても、通常発信で通話料が半額の11円/30秒になる。)
また、5GBプランと10GBプランは「Gigaプラス」のサービスがあり、3ヶ月ごとにデータ容量がもらえます。5GBプランは3GB、10GBプランは6GBがプレゼントされて翌々月まで繰り越し可能なので、月間1~2GB多く使えることになりますね。
⇒最安級のNUROモバイルの評判は?料金・メリット・注意点も解説
0円SIMについてのよくある質問
格安SIMを0円で使うことは可能?
数は少ないですが、基本料金が0円のプランや、期間限定で月額料金0円使えるプランなどを提供している格安SIMがあります。
ただし、一定期間、料金の発生やデータ通信の利用がない場合は、解約になるなどの制限があります。
楽天モバイルはいつまで0円で使えるの?
2022年7月1日から提供開始になる新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VII」では、「データ通信が1GB以下の場合は無料」の枠が廃止になり、3GB以下の場合は一律で月額1,078円の料金がかかります。
2022年7月~10月までは移行期間として月額割引やポイント還元で実質0円で利用可能ですが、2022年11月以降は1,078円になります。
2022年7月以降は、既存のユーザーも自動的に「Rakuten UN-LIMIT VII」にプラン変更されます。
楽天モバイルからのおすすめの乗り換え先は?
0円で運用できる格安SIMをお探しの方には、KDDIの「povo」がおすすめです。
povoは基本料金0円で、データ通信や通話オプションなどを必要な時にトッピングとして購入していくスタイルです。
⇒povoの評判って悪いの?料金や口コミ、メリット・デメリットのまとめ
So-net(ソネット)の0円SIMは今も提供されている?
So-netの「0 SIM」は、2020年8月でサービスの提供を終了しています。
「0 SIM」は月間のデータ通信量が500MB未満の場合は0円で使えるプランで、500MB以上は100MBごとに100円(税抜)が加算される料金体系でした。
もともとは、電子雑誌「デジモノステーション 2016年2月号」の付録にSIMカードをつけていたのが、サービス化のきっかけです。
まとめ
格安SIM業界も今までになかったようなサービスを打ち出して、少しでもユーザーを増やそうとしています。
今回お伝えしたサービスはかなりお得に使えるので、これから格安SIMを使ってみようと考えている人や2台持ちをしようとしている人、eSIMを始めてみようという人にもぴったりだと思います。
それぞれのサービスが向いている人をまとめるとこうなります。
- 通話料を0円にしたい → Rakuten UN-LIMIT VII
- 毎月の通信量がバラバラ、通信の品質・速度を重視する → povo 2.0
- メールやLINEなどをサブ機で使う → donedone
上記の3サービスでしっくりくるものがない場合は、
- データ通信料をとにかく抑えたい → HISモバイル
- 余っているスマホやタブレットをサブ回線にして有効活用したい → b-mobile「190 Pad SIM」
- au回線でデータ通信料をできるだけ抑えたい → NUROモバイル
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