テザリング3種で速度を測ったら意外な結果が!?

テザリング3種で速度を測ったら意外な結果が!?

以前、WiMAX2+端末を使ったBluetoothテザリングの設定方法の記事を書きましたが『結局テザリングって別にWi-FiでもUSBケーブルでも出来るし、どれが良いの?』と思いますよね?

今回は最新のWiMAX5G端末を使って、USBケーブル・Wi-Fi・Bluetooth接続の3つのテザリング方法で通信速度を測ってみたいと思います。

それぞれの通信速度や特長が分かれば、自分がテザリングするときに用途に合わせた方法を選べますね。

WiMAX最新端末「X12」の速度計測も兼ねているので、どのくらいの速度が出るか気になっている方もぜひ参考にしてみてください。

※表記している価格は税込みです。

この記事の監修者椎名椎名(しぃ)

2015年に当ブログ「internet-all」を立ち上げてから約8年間、光回線に関する情報発信に携わってきました。光回線の代理店で販売やコンサルティングも経験。インターネット回線の知識を活かし、ネット回線ナビゲーターとして、インターネット回線の選び方やお困りごとに関する無料相談を200件以上行ってきた実績があります。
@internet_all_

それぞれの通信の特徴

まずは「USBケーブル」「Wi-Fi」「Bluetooth」それぞれの通信方法の特徴を簡単に解説します。

基本知識として頭に入れておくと、このあとの計測結果もより深く理解できると思います。

Bluetooth接続の特徴

Bluetooth

  • 速度は3種類の中で一番遅い
  • 電池消耗が少ない

電池消費は少ないですが、あまり利用者の多くはない接続方法です。

僕自身、WiMAX2+の記事を書くために試したことはあるものの、日常生活ではほとんど使ったことがありませんでした。

Wi-Fi(5GHz)の特徴

周波数の違い引用:総務省

  • 電波干渉を受けにくいので、2.4GHzよりも速度が速い
  • 障害物に弱く、電波が遠くまで届きにくい

WiFiでつなぐ方法その1です。

速度が速いので基本的にはこちらでつなぐのがおすすめですが、チャンネルによっては屋外で使えないものもあります。

実際、WiMAX5Gの端末のひとつ「Galaxy 5G Mobile Wi-Fi」の場合は、屋外での5GHz利用は禁止になっています。

今回計測する端末「X12」の場合は屋外用の5GHzのチャンネルが用意されているので、そちらを使えば問題ありません。

Wi-Fi(2.4GHz)の特徴

  • 電波干渉を受けやすいため、速度は5GHzよりも遅い
  • 障害物に強く、電波が遠くまで届きやすい

WiFiでつなぐ方法その2です。

5GHzと逆で、「速度が遅い代わりに遠くまで届きやすい」というメリットがあります。

ただ、常にパソコンやスマホの横に置いておけるモバイルルーターの場合は、あまりメリットを生かすことができません。

USB接続の特徴

USBテザリング機能

  • 有線で接続するので通信が安定しやすく、速度も速い
  • 有線なので1台にしかつなげない

基本モバイルルーターは無線でつなぐことが多いですが、USBの場合は有線でつなぐので無線よりも安定しやすくなります。

その代わり、1台にしかつなぐことができません。

イメージはパソコンの有線LAN接続に近いですね。

今回の測定条件

今回の測定に使うデバイスや測定環境を紹介します。

今回使用するデバイス

X12とVivoBookiPhone SE2で写真を撮っているのでSE2の写真はありません^^;

今回の測定で実際に使う機器は、WiMAX「Speed Wi-Fi 5G X12」

5G通信に対応した、下り最大速度3.9Gbpsの端末です。

WiMAXにつなげるデバイスとしてASUS VivoBook15と、iPhone SE2を使用します。

測定した場所

測定した場所は僕の仕事場でオフィスビルの4Fです。

席は窓際なので、電波の通り自体はいいと思います。

エリアは5Gエリアです。

ただ、大元の電波が4本中2本なので、それがどう影響するかが気になるところです。

測定方法

光回線速度計測5GHz

スピードテストサイトはFast.comを利用。

  • ダウンロード速度…下り速度。Webサイトや動画をなどを見るときに使う、一番利用頻度が多い。
  • アップロード速度…上り速度。ビデオ通話や配信、写真や動画のアップロードなどで使う。
  • レイテンシ(Ping値)…応答速度。オンラインゲームなどをやる際に重要。

をそれぞれ計測します。

ちなみに、画像は光回線を計測した結果です。

あとで参考としてWiMAXと比較してみたいと思います。

測定パターン

テザリングで以下の6パターンを測ります。

  • PC/WiFi接続/2.4GHz
  • PC/WiFi接続/5GHz
  • スマホ/WiFi接続/2.4GHz
  • スマホ/WiFi接続/5GHz
  • USBテザリング
  • Bluetoothテザリング

理論通りであれば、USBテザリングが一番いい結果になるはずです。

果たしてどうなるでしょうか。

実測値を計測

それではさっそく計測していきたいのですが、最初に残念なお知らせがあります。

Bluetoothテザリング機能はなし

X12はBluetoothテザリング非対応

WiMAX2+のころにはあったBluetoothテザリング機能ですが、X12ではなくなっていました。

ちなみに、X11もGalaxy 5G Mobile Wi-FiにもBluetoothテザリング機能はついていません。

なので、WiMAX5G端末ではBluetoothテザリングはできないということになります。

まぁ、実生活で使ったことはほとんどないので困ることはないのですが^^;

比較はしてみたかったので、ちょっとだけ残念です。

ちなみにBluetoothテザリング機能に関しては、WiMAXでは廃止されていますがスマホ側では現役で利用できます。

設定方法などは下の記事で解説していますので、気になる方はこちらもご覧ください。

WiFi接続で計測

このWiFi接続が一番使う接続方法だと思います。

まずはPCの結果から見ていきましょう。

PC(2.4GHz)

X12を2.4GHzで計測

速度はダウンロードが53Mbpsでした。

「30Mbps出れば高画質動画も快適に見られる」と言われているので、これは結構良い数値ではないでしょうか。

アップロードの23Mbpsも、モバイルWiFiで考えれば悪くない速度です。

2.4GHzでこの速度であれば、5GHzの速度への期待も高まります。

スマホ(2.4GHz)

続いてはスマホの2.4GHzで計測。

結果は24Mbps、速度としてはPCの半分以下です。

スマホで動画を見る分には全然問題ありませんが、速度の下がり方がちょっと気になります。

アップロードに関しては3.5Mbpsと、下り速度以上に落ち込みがひどいです。

スマホとPCでここまで差が出るのは予想外でした。

僕のiPhone SE2がいけないんでしょうか…

PC(5GHz)

気を取り直して、5GHzでの計測結果を見ていきましょう。

自宅で使用する場合は、これが一番使う設定だと思います。

X12を5GHzで計測変身をあと2回残してこの速度

結果はダウンロード110Mbsと、100Mbps越えの結果が出ました。

2.4GHzのときの2倍速くなりましたね。

「5Gエリアならもっと速度が出てほしい」と思う方もいるかもしれませんが、アンテナ4本中2本でここまででれば上出来でしょう。

少なくとも、サイト閲覧や動画視聴で困ることはありません。

ただ、気になるのはアップロード速度。

5GHzの方が速くなるはずが、4.1Mbpsしか出ていません。

2.4GHzのときの1/4くらいになってしまいました。

スマホ(5GHz)

wimaxX12を5GHzで計測iPhoneSE2

「ここまでの流れでいけば50Mbpsくらいかな?」と思っていたら、まさかの140Mbps。

今度はPCよりも速いという結果が出ました。

さっきの速度差はデバイスの差ではなく、WiFi電波の不安定さから出た結果だったのかもしれませんね。

ちなみに、アップロード速度は7Mbpsでした。

これももしかしたら、4Mbpsや7Mbpsが遅いのではなく、最初の23Mbpsというのが調子良すぎたのかもしれません。

USB接続の場合

X12をUSBで計測

最後はUSB接続での計測です。

こちらに関してはUSBケーブルを直接挿す必要があるので、PCのみでの計測になります。

結果はなんとダウンロード速度が220Mbps。

5GHzのときの倍の速度が出ました。

アップロード速度も27Mbpsで、これまでで最速です。

やはりUSBテザリングが一番速度が出て、通信も安定しますね……とはなりませんでした。

レイテンシ(Ping値)が51msと、これまでで一番高い数値が出てしまいました。

レイテンシは応答速度を表しています。

応答にかかる時間は短い方がいいので、レイテンシに関しては数字が低いほど良い結果ということになります。

実際いろいろ計測してみると、なかなか理論通りにいかないものですね^^;

速度計測結果

 下り速度上り速度レイテンシ
(Ping値)
光回線5GHz(参考)220Mbps290Mbps9ms
USBテザリング220Mbps27Mbps51ms
5GHz(PC)110Mbps4.1Mbps41ms
5GHz(スマホ)140Mbps7Mbps38ms
2.4GHz(PC)53Mbps23Mbps41ms
2.4GHz(スマホ)24Mbps3.5Mbps49ms

ところどころ予想外の部分はあったものの、ダウンロードに関しては「USBテザリング>5GHz>2.4GHz」という、想定通りの測定結果になりました。

特にUSBテザリング関しては、220Mbpsという光回線とそん色のない実測が出ていました。

一方で、アップロードは一部ちぐはぐな結果になっています。

ここに関しては、モバイルWiFiの通信の不安定な部分が見えたところだと思います。

レイテンシについても、有線でつないだ方が安定するはずなのですが、USBテザリングが一番悪いという結果になりました。

ただ、ここに関しては誤差の範囲というレベルです。

表を見ると一目瞭然ですが、アップロードとレイテンシについては圧倒的に光回線の方が優秀です。

ここの数値を求めるなら、そもそもWiMAXなどのモバイルWiFiは選ばない方が良いでしょう。

速度計測まとめ

今回のスピードテストでは

  • 基本的には「USBテザリング>5GHz>2.4GHz」の順で速度が速い
  • 通信環境や計測時間によって速度は大きく変わる
  • アップロードやレイテンシを求めるならそもそもWiMAXは向かない

ということがわかりました。

自分の環境で実際にやってみると思っていたのと違うので、試してみることは大事ですね。

WiMAXはどんな人に向いている?

X12外観

最後にちょっと厳しいことを書きましたが、Webサイトや動画を見るくらいであればWiMAXでも全然快適に利用できます。

動画などを見る分には光回線との違いがわからないぐらいです。

オンラインゲームや大容量ファイルの送信などを行わないのであれば、おすすめできるサービスです。

動画もそこまで見ないということであれば、WiMAXよりも安く使えるポケット型WiFiもあります。

今回の結果を見て「ここまで速度はなくても大丈夫だな」と思った方は、そういったポケット型WiFiサービスを検討してみてもいいかもしれません。

ついでですが、僕が今まで調べた中でお得だなと思えるポケット型WiFiもご紹介しておきますね。

ご参考まで。

MONSTER MOBILE:ポケット型WiFi最安級

モンスターモバイル 引用元 MONSTER MOBILE公式サイトより

光回線の「@スマート光」の提供元である株式会社NEXTが提供しているモバイルルーター。

何より月額料金が格安で、とにかくコスパの良いWiFiルーターを探している人に最適です。

 2年契約プラン縛りなしプラン
月額料金20GB/月1,980円2,640円
50GB/月2,530円3,190円
100GB/月2,948円3,938円
事務手数料3,300円
端末代金0円
最大通信速度下り:150Mbps/上り:50Mbps
回線ドコモ、au、ソフトバンク
契約期間2年(自動更新なし)なし
解約金1~2年目:月額料金の1か月分
3年目以降~:0円
なし

20GB/月のプランなら1,980円という破格料金で利用可能です(2年解約の場合)。

いつ解約するか分からない、試しに使ってみたいという人は、縛りなしプランを選べばいつ解約しても解約金がかかりません。

プラン変更(手数料1,100円が必要)もできるので、まずは縛りなしプランを契約して継続したくなったら2年契約プランに変更するのもアリです。(2年契約プランから縛りなしプランへの変更は不可)

月額料金の安さの他にも、

  • マルチキャリア(ソフトバンク、au、ドコモ)で繋がりやすい
  • 通信量を追加できる
  • 14日間のお試しができる

といったメリットがあります。

通信量の追加はスマホと同じで、500MB(225円)から最大30GBまでチャージすることができます。便利なサービスですね。

14日間のお試しキャンペーンも行っていますので、『ポケット型WiFiを持ってみたいんだけど』という人も安心して利用ができるサービスです。

モンスターモバイルについては以下の記事を参考にしてみてください。
安いと評判のポケット型WiFi「MONSTER MOBILE」を申し込んでみた!

GMOとくとくBB WiMAX +5G:キャンペーンが充実

GMOとくとくBB WiMAX +5G 引用元 GMOとくとくBB公式サイトより

ドコモ光のプロバイダとしても有名なGMOとくとくBBが提供しているWiMAXサービスです。

特長は何と言っても、キャッシュバック金額の高さと月額料金の安さです。

現在のキャッシュバック金額は最大34,600円。

契約後に別途キャッシュバックの手続きを行う必要があるので、忘れないようにメモなどをしておくと良いでしょう。

 ギガ放題(2年)接続サービス
月額料金端末発送月:1,375円
1ヶ月目以降:4,807円
事務手数料3,300円
端末代金27,720円
→ 実質無料
キャッシュバック34,500円
回線速度最大4.2Gbps
回線WiMAX 2+, au 4G LTE, au 5G
データ通信量無制限
契約期間24ヶ月(自動更新なし)
解約金なし
プラスエリアモード利用料利用した月のみ1,100円

WiMAXのメリットは無制限で使えることです。

「一定期間に大量のデータ通信を行う」という注意書きはありますが、僕自身は3日で150GB使っても制限にかかることなく使うことができました。

通信速度は今回調べた通りで、快適に動画を見ることができます。

ただし通信環境によって速度は変わるので、契約前のエリアチェックはお忘れなきように。

GMOとくとくBB WiMAXの細かい内容は下の記事にまとめてあるので、気になる方はこちらもチェックしてみてください。

GMOとくとくBB WiMAX+5Gはおすすめ?評判やキャンペーン、注意点のまとめ

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コメント

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