
「NURO光とフレッツ光ってなんとなくわかるけど、具体的な違いがわからない。」
「検討していて2つの違いが知りたい。」
という人も多いでしょう。
この記事では、2つのインターネット回線の細かな違いをひとつひとつ比べていきます。これを読めば、それぞれの違いや特徴も理解できるようになり、ネット回線の検討にも役立ちますよ。
それでは早速、見ていきましょう!
1.NURO光とフレッツ光の根本的な違い
NTTのフレッツ光は、電話回線や光ファイバーの通信インフラを自前でもっているNTT東日本とNTT西日本が、それぞれの都道府県をカバーして全国でサービス提供している光回線です。あくまで、回線部分を提供するだけなので、インターネットを使えるようにするには別でプロバイダーの契約が必要になってきます。
NURO光は、インターネット接続の老舗プロバイダーSo-netを運営しているソニーネットワークコミュニケーションズが提供している光回線です。
NTTのように通信インフラを持っていないので、NTTが使っていない光ファイバー(ダークファイバ―と呼びます)を借りて関東エリアでのみサービスの提供をしています。
2.NURO光とフレッツ光の回線速度が違う理由…
回線速度はフレッツ光が最大1Gbps、NURO光は最大2Gbps。「NURO光はNTTの設備を借りているのに、なんでNURO光の方が2倍も速いの?」と疑問に思う人もいるでしょう。
この理由としては、それぞれが採用している通信方式が違うところにあります。
難しくならないようにさらっと触れておきますが、NTTが採用している通信方式が「GE-PON」と呼ばれる方式なのと、1本の光ファイバーを途中で最大32本にわけて、回線速度が最大1Gbpsとして提供しています。
※出典:NTT技術ジャーナル
戸建て向けのファミリータイプだとしても、上のイメージのように上流部分で分けられた光ファイバーを1本引き込んでいるというイメージです。
マンションタイプの場合は、32本に分けられた光ファイバーをさらに、建物のユーザーが分けて使うイメージになりますね^^;
これに対して、NURO光で採用している光ファイバーの通信方式が「G-PON」というものです(名前はGE-PONと似てますね)。
NURO光の独自の設備をNTT局舎に設置して、ユーザー宅に設置する機器(ONU)も独自開発したものなので最大速度が2Gbpsとなっています。また、NURO光は1本の光ファイバーを最大8本にしか分けていなくて、理論上でも最大2Gbpsが出せるような設計になっているとのこと。
「
NURO光が採用している「G-PON」は、海外ではけっこう前から使われている通信技術のようです。
「だったら、NTTもそれをやればいいのでは?」となりますが、NTTは安定した通信インフラとしての社会的な役割もあるでしょうし、設備交換などの費用が莫大になるので思いきったことはやらないのかな、と個人的には思います。NTTが採用しているGE-PONの延長での速度アップは将来的にあるかもしれませんね。
回線速度がどうして違うかは分かったと思いますが、ここからは主に料金やキャンペーンについて両者の違いを話していきます。
3.NURO光とフレッツ光の月額料金の違い
フレッツ光は回線のみを提供しているので、インターネットに接続するためにはプロバイダーの申し込みが別で必要とはすでにお伝えしていますが、反対にNURO光はプロバイダー(So-net)と回線をセットで提供しているので、別でプロバイダーを申し込む必要もありません。
実際の月額料金は表のようになります。(フレッツ光のプロバイダーは「So-net」で計算)
フレッツ光 東日本 | フレッツ光 西日本 | NURO光 | |
---|---|---|---|
プロバイダー料金 | 1,000円 | 1,000円 | 4,743円 |
回線料金 | 4,700円 | 5,400円 | |
合計 | 5,700円 (税込み6,156円) | 6,400円 (税込み6,912円) | 4,743円 (税込み5,122円) |
戸建て向けであれば、NURO光の方が料金的に安く使うことができます。また、建物自体が集合住宅であっても7階までは戸建て向けプランをひくことができます。
フレッツ光の場合、マンションタイプが入っている建物は設備によってもっと安く使えるプランがありますが、回線速度が犠牲になってしまいます。
4.標準装備のオプション
基本的にインターネット回線の契約は、インターネットへの接続が主で、あとは無料でメールアドレスがもらえたり、プロバイダーによってはホームページ容量などが使えます。
固定電話や無線LAN機能、セキュリティソフト、リモートサポートなど追加したいオプションサービスがある場合は、1つあたり月額500円前後の追加料金で使うことができます。
フレッツ光は、特に標準装備のオプションというものはありません。(西日本はウイルス対策ツールが無料で使えます。)
対して、NURO光は、
- 無線LAN機能
- セキュリティソフト
の2つが標準装備として使えます。
前述の月額料金表にこのオプションの項目を追加するとこうなります。
フレッツ光 東日本 | フレッツ光 西日本 | NURO光 | |
---|---|---|---|
プロバイダー料金 | 1,000円 | 1,000円 | 4,743円 |
回線料金 | 4,700円 | 5,400円 | |
無線LAN機能 | 300円 | 550円 | 無料 |
セキュリティソフト | 400円 (3台分) | 無料 (1台分) | 無料 (5台分) |
合計 | 6,400円 (税込み6,912円) | 6,950円 (税込み7,506円) | 4,743円 (税込み5,122円) |
3つの月額料金を比較していかがでしょうか? こうして見比べるとNURO光のコストパフォーマンスの良さが目立ちますね。
またNURO光の無線LAN機能は、最新規格11ac(最大1,300Mbps)に対応しているので、Wi-Fi接続でも快適にインターネットができます。
セキュリティソフトは「カスペルスキーセキュリティ」を使うことができ、ウイルス検知率が高く、パソコンの動作も重くならないという評判があります。
パソコンやスマホ・タブレットに合計5台まで対応しているのでデバイスを複数使っている人も安心です。
5.キャンペーンの違い
フレッツ光は数年前までは、工事費の無料やキャッシュバック、パソコンプレゼントなど良い内容のものがありましたが、光コラボ(NTT光回線の卸しサービス)が始まってから、キャンペーンは残念ながらなくなってしまいました。
例外として、法人や店舗での契約であれば以前と同じようなキャンペーンを受ける事ができます。
対して、NURO光のキャンペーンは、
- 工事費用(4万円)が0円
- キャッシュバックが45,000円
- 訪問設定サポートも1回無料
と充実した内容になっています。
6.スマホとのセット割りは使える?
上で、NURO光はNTTのダークファイバ―を借りていると書きましたが、NURO光で使える固定電話サービス「NURO光電話」はソフトバンクから卸してもらって電話のサービスを提供しています。
そのため、NURO光電話を使うと、ソフトバンクとのセット割り「おうち割 光セット」が使えます。
ソフトバンクのスマホやケータイ1台につき最大2,000円の割引を受けることができます。最大10台まで割引きされるので、家族みんなでソフトバンクを使っているうちは特にお得です。
NURO光がソフトバンク系列とかそういった事ではありません。ちょっと、わかりづらいかもしれませんが^^;
「nuroモバイル」とのセット割りスタート!
NURO光に、待ちに待った格安SIM「nuroモバイル」とのセット割りキャンペーンが登場しました。
キャンペーン内容:「nuroモバイル」の月額料金300円×11カ月割引
NURO光は、ソフトバンクとのセット割り「おうち割 光セット」が使えますが、今回のキャンペーンによって、ドコモスマホやSIMフリースマホを使っている人もセット割引をうけることができます。
キャンペーンに詳細ついては「http://mobile.nuro.jp/campaign/hikari/」を見てみてください。
フレッツ光はセット割りはできません
NTTは独占状態になってしまうので、直接このようなセット割りはできない代わりに、光コラボによって「ドコモ光」が誕生しました。
ドコモでセット割りを組みたい人は、フレッツ光ではなくドコモ光の一択になります。
7.サポート窓口の違い
フレッツ光はカスタマーサポートがNTTとプロバイダーに分かれてしまっているため、問い合わせの内容によってはどこに問い合わせたらいいのか迷ってしまう人もいると思いますし、特に回線速度など技術的な問題になってくると、たらい回しにあったりする場合もあります。
NURO光は、プロバイダーと回線がセットになっているので、すべてSo-netがワンストップで対応してくれます。
8.工事の回数と開通までの期間
フレッツ光の開通工事は1回
NTT指定の工事業者が、光ファイバーの引き込みと機器(ONU/ホームゲートウェイ)の設置・接続をしていきます。
基本は立ち合いが必要ですが、一度フレッツ光で使った光ファイバー線や光コンセントと呼ばれる差込口が残っている場合は、無派遣工事と言って機器だけが送られてくるケースもあります。(取り付けはユーザー自身でやります。)
開通までは最短で2週間ほどでしょうか。(無派遣工事はもっと早いです)
NURO光の開通工事は2回
1回目は、So-net指定の工事業者が建物の外壁から部屋の中まで光ファイバーを通して機器(ONU)の設置・接続をします。
2回目は、NTT指定の工事業者が電柱から建物の外壁まで光ファイバーを引き込みます。
開通までの期間は1ヶ月前後みておいた方がいいでしょう。
NURO光の詳しい工事内容については『これで納得!NURO光開通までの工事内容と注意点を詳しく解説』で詳しく知ることができます。
フレッツ光にしてもNURO光にしても、開通までの日数は建物や設備の状況によってもっと長くなる可能性もあります。
9.初期設定の有無
フレッツ光は開通工事のあと、ユーザー自身がインターネット接続の設定をしないといけません。NTTからもらえる付属のマニュアルもありますが、自前の無線LANルーターを使う場合、そのマニュアルは使い物にならず、パソコン初心者のユーザーには手間になります。
NURO光の場合、開通工事が完了した後は設定なしでインターネットが使えます。LANケーブルなら機器とパソコンとつなぐだけですし、無線LAN機能も元々ついてるので機器の背面にあるSSID/認証キーを使ってWi-Fi設定をすればスマホでもタブレットでもすぐにインターネットが使えます。
10.両者の違いを比較表で見てみる
今までのフレッツ光とNURO光との違いを表で比べてみるとわかりやすいと思います。
フレッツ光 | NURO光 | |
---|---|---|
提供元 | NTT | ソニーネットワーク コミュニケーションズ |
提供エリア | 全国 | 北海道・関東・東海・関西・九州 エリア |
通信方式 | GE-PON | G-PON |
回線速度 | 最大1Gbps | 最大2Gbps |
月額料金 | 4,700円~+ プロバイダー料 | 4,743円 |
標準装備 | なし | 無線LAN機能 セキュリティソフト |
キャンペーン | なし | 工事費0円 キャッシュバック 訪問設定サポート1回無料 |
セット割 | なし | nuroモバイル ソフトバンク |
初期設定 | 手動 | 自動 |
サポート窓口 | NTTとプロバイダー で別々 | So-net一括 |
工事回数 | 1回 | 2回 |
開通までの期間 | 約2週間 | 約1ヶ月 |
11.まとめ
NTTはさすがに通信インフラの会社なので、全国をカバーしている設備と、光回線と言えばNTTと思い浮かべるネームバリュー・信頼もあります。
ただし、回線速度と月額料金のコストパフォーマンスやキャンペーン内容にはNURO光に軍配が上がるので、提供エリアであればNURO光をえらぶメリットは大きいと思います。
⇒NURO光のキャンペーンや料金、メリット・デメリットを徹底解説!
⇒フレッツ光からNURO光へ乗り換えで、10の注意点と失敗しない手順
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非常に判りやすい記事をいつも参考にさせて頂いております。
一点こちらの記事で気になったのですが、NURO光の4,743円は税別金額なので、税別表記があった方が誤解がないと思います。
貴重なご意見ありがとうございます^^ そうですね。ちょっと時間があるときに税別の月額料金も足してみようと思います。
これからもどうぞ宜しくお願いします。