
アパートやマンションのインターネット設備として、NTTの「全戸加入プラン」というサービスがあります。
結構前にもいくつか記事にしていますが、今回は入居して全戸加入プランを使っているユーザー(入居者)の方から、『インターネット回線が遅いけどどうすればいいですか?』という相談をもらったので、その回答を記事にしました。
ぜひ、同じようなケースの人は参考にしてもらえればと思います。
※表記している価格は税込みです。
『そもそも、なんで通信速度が遅い時があるの?』
全戸加入プランは基本的にフレッツ光のマンションタイプ、それも光配線方式と同じため通信速度1Gbpsです。各部屋まで光ファイバー線を通しているので、快適にインターネットが使えるはずなんですが…。
目次
通信速度が遅い原因は大きく3つ
理由1.パソコンや通信機器が古い場合
1つ目は、使う側(入居者)のパソコンや通信機器が古い場合です。せっかく、回線速度が速くても別の問題で速度が遅くなってしまいます。
具体的には、
- パソコンが最新なのか?
- LANケーブルを使うならギガ対応のものか?
- 無線LANルーターを使うなら最新の11acの規格に対応しているか?
も重要です。
理由2.光回線側に原因がある場合
2つ目は、全戸加入プランの光回線側に原因がある場合です。
光ファイバーの経路の途中で、物理的にどこかで損傷などがあった場合は回線速度が低下したり、つながらない場合もあります。
その場合は、一度NTTの故障窓口に連絡をして『ネットの通信速度が遅いからチェックして欲しい』と頼むと、フレッツ網だけ(プロバイダを介さない)でのチェックをしてもらえます。
もし、これで問題があるようであれば、NTT側で原因の特定と、機器交換やスタッフの派遣などによって解決してもらえます。これで問題が無いようであれば次の原因が考えられます。
理由3.プロバイダ側に原因がある場合
3つ目は、プロバイダ側に原因がある場合です。
プロバイダの役割はインターネットへの接続をすることなんですが、そのインターネットとの接続点の設備が各都道府県ごとにあります。
それぞれの設備の性能に対して、使っているユーザーやデータ容量(高画質動画など)が多すぎたりすると、一人当たりの帯域が狭くなって回線速度が遅くなります。全戸加入プランはすべての部屋で同じプロバイダを使うことになるため、インターネットの回線速度が遅くなる可能性は考えられます。
もちろん、可能性があるだけなので実際に入居した人がネットを使ってみないと分からないことなので、要は「環境によって通信速度は違いますよ」ということなんです。
以前、当ブログの無料相談に問い合わせ頂いた方からの内容が、まさにこの問題で困っているとの事だったので、その内容と個人的な回答を載せておきます。
寄せられた具体的な相談内容は?
ただいまマンションに住んでおります。そこでは、無料の回線が引かれています。
確か通信速度1Gbpsのフレッツ光でwa〇wakというプロバイダーのマンションタイプ全戸加入プランみたいな名前だったと思います。
そこで何度もいろんなサイトで回線速度を測ったのですが、下り6M程しか出ておらず実用的ではありませんでした。
これに耐えられなくて自分が使っているSOFT〇ANKの光回線に切り替えようとしたのですが、このマンションではプロバイダーをSOFT〇ANK光に切り替えることが出来ない。と言われました。
これは他の光回線を使うプロバイダーへの変更も出来ないということでしょうか? また、モバイル回線に変えたところで安定しなかったりするでしょうか?
回線の話は自分には難しくなかなか理解できません。
対する回答がこちら
全戸加入プランですが、そこのオーナーさんがアパートやマンションの部屋数分を一括で回線+プロバイダ契約をして料金も払っているので、個別で光回線を契約したり変更することができません。
光インターネットなどの固定回線を使うには、今まではプロバイダと光回線それぞれの契約が必要でしたが、ソフトバンク光はプロバイダと光回線がセットなので無理ということです。
ただ、方法がない訳ではありません。
フレッツ光に対応しているプロバイダを、入居している人が単体で契約すれば使えます。この方法なら好きなプロバイダが使えます。もともとインターネットの料金が無料なので、プロバイダ料金だけを自分で払ったとしても1,000円ちょっとくらいなので安いですよね。
また、相談内容にも書かれているようにモバイル回線(モバイルWi-Fiルーター)を使うという方法もあるとは思います。これは、全戸加入プランの光回線を無視して、入居者が自分でモバイル回線契約をするので、費用は普通にかかってしまいます。
そのため、料金面だけでならプロバイダを単体契約する方が安く済みます。
引っ越しが多い人や、外でもパソコン・タブレットでインターネットが使えるネット回線が欲しいという場合に限り、モバイル回線(ポケットWiFi)でもアリだと思います。その場合は、モンスターモバイルをおすすめしてます。
フレッツ光で使えるおすすめプロバイダ
引用元 GMOとくとくBB公式サイトより
上でもお話しましたが、全戸加入プランは元からプロバイダが決まっています。
もし、使ってみて『ネットの回線速度が遅い』『プロバイダだけ自分で契約をしよう』という場合は、「GMOとくとくBB V6プラス」がおすすめです。
理由としては、普通に使われているプロバイダとは別の通信技術を使ってデータ通信をしているため、回線速度が遅くなる可能性が低いからです。公式Webサイトでも通信速度の測定結果を公開していて、全国平均が300Mbpsです。これだけ速度が出れば何に使うにしても充分ですよね^^
月額料金も1,090円とそこまで高くなく、専用の無線LANルーターもついてきてこの価格なので、お手頃でコストパフォーマンスに優れてます。
ポケットWiFiなら「モンスターモバイル」がおすすめ
引用元 MONSTER MOBILE公式サイトより
持ち運びができるポケットWiFi(モバイルWi-Fiルーター)なら「モンスターモバイル(MONSTER MOBILE)」がおすすめです。
モバイルWi-Fiは、GMOとくとくBB WiMAX +5G、ギガWi-Fi、クラウドWiFiなど多種多様ですが、モンスターモバイルは月額料金が1,980円~とかなり安い料金で使えます。
縛りなしプラン | 2年契約プラン | ||
---|---|---|---|
月額料金 | 20GB/月 | 2,640円 | 1,980円 |
50GB/月 | 3,190円 | 2,530円 | |
100GB/月 | 3,938円 | 2,948円 | |
事務手数料 | 3,300円 | ||
端末代金 | 0円 | ||
最大通信速度 | 下り:150Mbps/上り:50Mbps | ||
回線 | ドコモ、au、ソフトバンク | ||
契約期間 | なし | 2年(自動更新なし) | |
解約金 | なし | 1~2年目:月額料金の1か月分 3年目以降~:0円 |
料金プラン(データ容量)は【20GB・50GB・100GB/月】の3種類から選択可能で、【2年契約・縛りなし】も選ぶことができます。
万が一、データ容量を超えてしまっても専用のアプリから500MB~最大30GBまでデータ容量の即時チャージも可能で、使っていく中でプランを変更することも可能です。
光回線のようなキャッシュバックキャンペーンは行われていないですが、何よりも持ち運べるという利便性があるので『通勤・通学時にもWi-Fiでネット通信をしたい』という方にはおすすめです。もし使ってみて電波がいまいちだった場合、8日以内であれば無償キャンセルもできるので安心ですね。
ただ、モバイル回線はあくまで電波なので、通信状態や通信速度は光インターネットの方が高速で安定はします。あくまで選択肢の一つとして検討することをおすすめします。
モンスターモバイルについては以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ
光インターネットが無料で使える全戸加入プランは入居者にしたら嬉しい設備ですが、速度が遅い場合の原因は主に3つ。
- パソコンや通信機器が古い
- 光回線側に原因がある
- プロバイダ側に原因がある
どうしてもネット環境を変えたい場合は、
- フレッツ光対応のプロバイダを入居者が自分で契約する
- 全戸加入プランは使わずにモバイル回線(ポケットWiFi)を自分で契約する
という方法もとれるので参考にしてください。料金的にはプロバイダのみの契約にする方が安く済みますけどね^^