
「NURO光とフレッツ光ってなんとなくわかるけど、具体的な違いがわからない。」
「検討していて2つの違いが知りたい。」
という人も多いでしょう。
この記事では、2つのインターネット回線の細かな違いをひとつひとつ比べていきます。これを読めば、それぞれの違いや特徴も理解できるようになり、ネット回線の検討にも役立ちますよ。
※表記している価格は税込みです。
目次
NURO光とフレッツ光の根本的な違い
NTTの「フレッツ光」は、電話回線や光ファイバーの通信インフラを自前でもっているNTT東日本とNTT西日本が、それぞれの都道府県をカバーして全国でサービス提供している光回線です。
あくまで、回線部分を提供するだけなので、インターネットを使えるようにするには別でプロバイダの契約が必要になってきます。
「NURO光」は、インターネット接続の老舗プロバイダSo-netを運営しているソニーネットワークコミュニケーションズが提供している光回線です。
NTTのように通信インフラを持っていないので、NTTが使っていない光ファイバー(ダークファイバ―と呼びます)を借りて、限られたエリアのみでサービス提供をしています。
NURO光とフレッツ光の回線速度が違う理由
回線速度はフレッツ光が最大1Gbps、NURO光は下り最大2Gbpsです。「NURO光はNTTの設備を借りているのに、なんでNURO光の方が2倍も速いの?」と疑問に思う人もいるでしょう。
この理由としては、それぞれが採用している通信方式が違うところにあります。
難しくならないようにさらっと触れておきますが、NTTが採用している通信方式が「GE-PON」と呼ばれる方式なのと、1本の光ファイバーを途中で最大32本にわけて、回線速度が最大1Gbpsとして提供しています。
引用元 NTT技術ジャーナル公式サイトより
戸建て向けのファミリータイプだとしても、上のイメージのように上流部分で分けられた光ファイバーを1本引き込んでいるというイメージです。
マンションタイプの場合は、32本に分けられた光ファイバーをさらに、建物のユーザーが分けて使うイメージになりますね^^;
これに対して、NURO光で採用している光ファイバーの通信方式が「G-PON」というものです(名前はGE-PONと似てますね)。
NURO光の独自の設備をNTT局舎に設置して、ユーザー宅に設置する機器(ONU)も独自開発したものなので最大速度が下り最大2Gbpsとなっています。また、NURO光は1本の光ファイバーを最大8本にしか分けていなくて、理論上でも下り最大2Gbpsが出せるような設計になっているとのこと。
引用元 NURO光公式サイトより
NURO光が採用している「G-PON」は、海外ではけっこう前から使われている通信技術のようです。
「だったら、NTTもそれをやればいいのでは?」となりますが、NTTは安定した通信インフラとしての社会的な役割もあるでしょうし、設備交換などの費用が莫大になるので思いきったことはやらないのかな、と個人的には思います。
ただ、NTTが採用しているGE-PONの延長での速度アップは将来的にあるかもしれませんね。
回線速度がどうして違うかは分かったと思いますが、ここからは主に料金や特典・キャンペーンについて両者の違いを話していきます。
NURO光とフレッツ光の月額料金の違い
フレッツ光は回線のみを提供しているので、インターネットに接続するためにはプロバイダの申し込みが別で必要とはすでにお伝えしていますが、反対にNURO光はプロバイダ(So-net)と回線をセットで提供しているので、別でプロバイダを申し込む必要もありません。
実際の月額料金は表のようになります。(フレッツ光のプロバイダは「So-net」で計算)
フレッツ光東日本 | フレッツ光西日本 | NURO光 | |
---|---|---|---|
回線料金 | 5,500円 | 4,730円 | 5,200円 |
プロバイダ料金 | 1,100円 | 1,100円 | |
合計 | 6,600円 | 5,830円 | 5,200円 |
戸建て向けであれば、NURO光の方が料金的に安く使うことができます。
フレッツ光の場合、マンションタイプが入っている建物は設備によってもっと安く使えるプランがありますが、回線速度が犠牲になってしまいます。
NURO光とフレッツ光の標準装備オプション
基本的にインターネット回線の契約は、インターネットへの接続が主で、あとは無料でメールアドレスがもらえたり、プロバイダによってはホームページ容量などが使えます。
固定電話や無線LAN機能、セキュリティソフト、リモートサポートなど追加したいオプションサービスがある場合は、1つあたり月額550円前後の追加料金で使うことができます。
フレッツ光は、特に標準装備のオプションというものはありません。(西日本はウイルス対策ツールが無料で使えます。)
対して、NURO光は、無線LAN機能が標準装備として使えます。
前述の月額料金表にこのオプションの項目を追加するとこうなります。
フレッツ光東日本 | フレッツ光西日本 | NURO光 | |
---|---|---|---|
回線料金 | 5,500円 | 4,730円 | 5,200円 |
プロバイダ料金 | 1,100円 | 1,100円 | |
無線LAN機能 | 330円 | 385円~ | 無料 |
セキュリティソフト | 440円(3台分) | 無料(1台分) | 550円(5台分) |
合計 | 7,370円 | 6,215円 | 5,750円 |
3つの月額料金を比較していかがでしょうか?
こうして見比べるとNURO光のコストパフォーマンスの良さが目立ちますね。
またNURO光の無線LAN機能は、最新規格11ac(最大1,300Mbps)に対応しているので、Wi-Fi接続でも快適にインターネットができます。
NURO光は通常プランの「NURO光2ギガ(3年契約)プラン<月額5,200円>」ではセキュリティソフトは有料オプションですが、「NURO光2ギガ(2年契約)プラン<月額5,700円>」なら標準装備なので無料です。NURO光のセキュリティソフトを利用するなら、コミコミの「NURO光2ギガ(2年契約)プラン」の方がいいでしょう。
なお、NURO光のセキュリティソフトは「マカフィーマルチデバイスセキュリティ」で、ウイルス対策については評判が良く、第三者機関でも高い評価を受けています。パソコンやスマホ・タブレットに合計5台まで対応しているのでデバイスを複数使っている人も安心です。
NURO光とフレッツ光のキャンペーン・特典の違い
フレッツ光は数年前までは、工事費の無料やキャッシュバック、パソコンプレゼントなど良い内容のものがありましたが、光コラボ(NTT光回線の卸しサービス)が始まってから、キャンペーン・特典は残念ながらなくなってしまいました。
例外として、法人や店舗での契約であれば以前と同じようなキャンペーン・特典を受ける事ができます。
対して、NURO光のキャンペーン・特典は以下のとおりです。
- 45,000円キャッシュバック
- 初期工事費が実質無料
- 他社の違約金を最大20,000円キャッシュバック
- 高速無線LANが標準装備
- 設定サポートが1回無料
- ソフトバンクスマホ・ケータイとのセット割「おうち割光セット」が組める
とても充実した内容になっていますね^^
NURO光とフレッツ光はスマホとのセット割は使える?
上で、NURO光はNTTのダークファイバ―を借りていると書きましたが、NURO光で使える固定電話サービス「NURO光でんわ」はソフトバンクから卸してもらって電話のサービスを提供しています。
そのため、NURO光でんわを使うと、ソフトバンクとのセット割「おうち割 光セット」が使えます。
引用元 NURO光公式サイトより
ソフトバンクのスマホやケータイ1台につき最大1,100円の割引を受けることができます。最大10台まで割引きされるので、家族みんなでソフトバンクを使っているうちは特にお得です。
NURO光がソフトバンク系列とかそういった事ではありません。ちょっと、わかりづらいかもしれませんが^^;
「NUROモバイル」とのセット割が復活!
NURO光に、格安SIM「NUROモバイル」とのセット割が復活しました。
- キャンペーン・特典内容:「NUROモバイル」の月額料金330円×12ヶ月割引
NURO光は、ソフトバンクとのセット割「おうち割 光セット」が使えますが、今回のキャンペーン・特典によって、ドコモスマホやSIMフリースマホを使っている人も、NUROモバイルに乗り換えればセット割引をうけることができます。
ただし、NURO光とNUROモバイルを専用ページから同時申し込みする必要があります。
フレッツ光はセット割ができません
NTTは独占状態になってしまうので、直接このようなセット割はできない代わりに、光コラボによって「ドコモ光」が誕生しました。
ドコモでセット割を組みたい人は、フレッツ光ではなくドコモ光の一択になります。
NURO光とフレッツ光のサポート窓口の違い
フレッツ光は、カスタマーサポートがNTTとプロバイダに分かれてしまっているため、問い合わせの内容によってはどこに問い合わせたらいいのか迷ってしまう人もいると思いますし、特に回線速度など技術的な問題になってくると、たらい回しにあったりする場合もあります。
NURO光は、プロバイダと回線がセットになっているので、すべてSo-netがワンストップで対応してくれます。
NURO光とフレッツ光の工事回数と開通までの期間
フレッツ光の開通工事は1回
NTT指定の工事業者が、光ファイバーの引き込みと機器(ONU/ホームゲートウェイ)の設置・接続をしていきます。
基本は立ち合いが必要ですが、一度フレッツ光で使った光ファイバー線や光コンセントと呼ばれる差込口が残っている場合は、無派遣工事と言って機器だけが送られてくるケースもあります。(取り付けはユーザー自身でやります。)
開通までは最短で2週間ほどでしょうか。(無派遣工事はもっと早いです)
NURO光の開通工事は2回
1回目は、So-net指定の工事業者が建物の外壁から部屋の中まで光ファイバーを通して機器(ONU)の設置・接続をします。
2回目は、NTT指定の工事業者が電柱から建物の外壁まで光ファイバーを引き込みます。
開通までの期間は1ヶ月前後みておいた方がいいでしょう。
NURO光の詳しい工事内容についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
フレッツ光にしてもNURO光にしても、開通までの日数は建物や設備の状況によってもっと長くなる可能性もあります。
NURO光とフレッツ光の初期設定の有無
フレッツ光は開通工事のあと、ユーザー自身がインターネット接続の設定をしないといけません。NTTからもらえる付属のマニュアルもありますが、自前の無線LANルーターを使う場合、そのマニュアルは使い物にならず、パソコン初心者のユーザーには手間になります。
NURO光の場合、開通工事が完了した後は設定なしでインターネットが使えます。LANケーブルなら機器とパソコンとつなぐだけですし、無線LAN機能も元々ついてるので機器の背面にあるSSID・認証キーを使ってWi-Fi設定をすればスマホでもタブレットでもすぐにインターネットが使えます。
NURO光とフレッツ光の違いを比較表で見てみる
今までのフレッツ光とNURO光との違いを表で比べてみるとわかりやすいと思います。
フレッツ光 | NURO光 | |
---|---|---|
提供元 | NTT | ソニーネットワークコミュニケーションズ |
提供エリア | 全国 | 北海道・関東・東海・関西・中国・九州(一部地域を除く) |
通信方式 | GE-PON | G-PON |
回線速度 | 最大1Gbps | 下り最大2Gbps |
月額料金 | 4,730円~+プロバイダ料 | 5,200円 |
標準装備 | なし | 無線LAN機能 |
キャンペーン・特典 | なし | 工事費0円 キャッシュバック 訪問設定サポート1回無料 |
セット割 | なし | ソフトバンク、NUROモバイル |
初期設定 | 手動 | 自動 |
サポート窓口 | NTTとプロバイダで別々 | So-net一括 |
工事回数 | 1回 | 2回 |
開通までの期間 | 約2週間 | 約1ヶ月 |
まとめ
NTTはさすがに通信インフラの会社なので、全国をカバーしている設備と、光回線と言えばNTTと思い浮かべるネームバリュー・信頼もあります。
ただし、回線速度と月額料金のコストパフォーマンスや特典・キャンペーン内容にはNURO光に軍配が上がるので、提供エリアであればNURO光を選ぶメリットは大きいと思います。
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非常に判りやすい記事をいつも参考にさせて頂いております。
一点こちらの記事で気になったのですが、NURO光の4,743円は税別金額なので、税別表記があった方が誤解がないと思います。
貴重なご意見ありがとうございます^^ そうですね。ちょっと時間があるときに税別の月額料金も足してみようと思います。
これからもどうぞ宜しくお願いします。